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深田氏のインタビュー その3「評価を超えて」

 

 

タナカ  「棲息環境の再現」「魚の棲息環境としての評価」という項目に関してはどうでしょうか?

 

深田   これもまた重要な鍵になってきますが、もう、魚を意識しましょうってことですよね。魚をただ入れるってだけじゃなくて、この魚!っていうね、この魚じゃないとダメ!この魚でもいいけど、この魚でもいいよねってのはもうダメということですよね。いかにもこの魚ってここにいそうだよねっていう、思ってもらわないと。

 

タナカ  トランスルーセントを使というアイデアはどの段階で?

 

深田   トランスルーセントはレイアウトがまだ思い浮かぶ前に、とっかかりとしてあったんですよね。

 

タナカ  魚ありきだったんですね

 

深田   トランスが、洞窟の影からスーッと泳いできてるってことが見えてるから

そのイメージに合うように自分もつくっていっただけですよね。トランスがって言うより、使う魚が過去にポピュラーに使われてないっていうのがポイントですね

 

タナカ  そこで、印象もオリジナリティも点数が加算されてますよね

 

 

 

IMG_0992.jpg

 

 

 

 

タナカ  「長期維持の可能性」という項目に関してはどうですか?何をして長期維持って言うのかっていうのはやり始めた人はわからないと思うんですよね

 

深田   今、残念ながら、コンテストの審査員が判断する長期維持できるかできないかは、すっきりしてるか、すっきりしてないかで、たぶん判断してると思うんです。

 

タナカ  手を入れてメンテナンスが困難を極めないかってことですよね?

 

深田   そう、メンテナンスが楽かどうかっていうので判断している。ただ、審査員の方々って言っても人間だから、第一印象が一番いい、自分がパーっとみたときに第一印象が一番いいって作品がメンテナンス性が悪いからって順位動かさないです。

 

タナカ  はい、そうそう、それは採点表を見てても感じます。やっぱ印象的なものが、なぜか長期維持も良い点数が付いてるように見えます(笑)。

 

深田   だから、審査項目で第一印象がいいにも関わらず、ランクを下げる可能性があるとすれば魚です。そういう意味では、長期維持はそんなに影響を及ぼさない審査項目だと思いますね。

 

 

 

IMG_1009.jpg

 

 

 

タナカ  採点表を見て思うのは、長期維持に関してあまり良い点がついてないものは素材がごちゃごちゃしてて、手を差し込める場所も狭く、メンテナンスが大変そうなのがあまりいい点数ついてないですね。

 

深田   ほんとうの意味では、ごちゃごちゃしてるとメンテナンスするのは大変だけども、できないことはない。

 

タナカ  できないことはないし、メンテナンスが好きな私なんかはやりがいさえ感じる(笑)

 

深田   だから、ぼくなんかは、なんで出品作品をすぐ壊さないかって言うと、それを暗にアピールしたいですね。あんなにごちゃごちゃした構図で出品しても、アクアジャーナルとかで去年の作品もありますよってなれば、審査員の方々も、一般の方も、長期維持できないじゃん〜って言ってた人が、できてるじゃん〜て思うようになる。

 

タナカ  そうですね、評価を超えてゆく作品の在り方って、いいですね。

 

 

 

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↑モニターに足をかけ客席にせり出すボーカルスタイルは、深田式腰に負担をかけないメンテナンス方法

 

メンテナンス作業の敵「腰痛」、パフォーマンスを阻害する要因を徹底的に洗い出し、効率化を図る

水槽管理は自己管理、さすがはトップレイアウアウターなのである!

 

 

タナカ  深田さんがもし、これらの審査項目を動かせるお立場だとしたら、現状の審査に加えたい項目ってありますか?

 

深田   そうですね〜今の審査員の方々って、どこどこの社長さんですとか、学者さんですとか

 

タナカ  雑誌の編集長ですとか(笑)

 

深田   クリエイティブな部分を審査してくれる人がいない、実際にレイアウトを現在自分の手で作る人がいない、もし仮に新しい審査して欲しい部分があるとすればそこらへんなんですよね。

 

タナカ  今はオリジナリティーや印象度なんかでカバーされてますが、それにしても10点という全体の1割でしか評価されてない感じがしますよね(笑)

 

深田   今のままだと、お魚とかアクアリウムをやってる人だけで、大衆に普及していかないですよね。

 

タナカ  はいはい、ビジュアルとして、新たな時代の新たな造形表現としての可能性が見過ごされてるようなね、審査員に現役のプレーヤーいないっていうね、いたとしてもそれはずいぶん昔のプレーヤーですし、今と状況が違う、旬のレイアウターが時代の空気を吸いながら素材と向かい合う実感と合致しているかどうか…。

 

深田   仮にね、天野さんだったらクリエイティブなところもカバーできるし、実際に手を動かしてる、全部あの人はカバーしてた。

 

タナカ  そうですね。

 

深田   そこらへんを動かすには、僕達まだちょっと若造なんですよ。ぼくたちが10年、20年とか、僕も生きてるかどうかわからないけど、もうちょっと時間が必要で、時間が経つと意識って自然と変化してくる。今の旧態然とした審査感覚からもうちょっと新しいものを取り入れていこうよってなってくるんで、まだ僕達自身もキャリアが足らないし。

 

タナカ  はい。謙虚に、でもしたたかに。(笑)

 

 

 

IMG_0985.jpg

 

 

 

 

つづく

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| 世界水草レイアウトコンテスト | 05:29 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
こんばんは。

今回のインタビューで以下の部分に関心がありました。

>深田   今のままだと、お魚とかアクアリウムをやってる人だけで、大衆に普及していかないですよね。

>タナカ  はいはい、ビジュアルとして、新たな時代の新たな造形表現としての可能性が見過ごされてるようなね、

私はデザイナーではないのですが昔から興味があって最近、色々調べてます。(私はいい年なんですけどねwww)
かなりデジタル化されていてもう、アナログには戻れないんじゃないか?ってとこまで来ているのですね。
おまけにネットを使えば誰でもデザインを売り込む事が出来て競争も激しいのかなと感じています。
ペンタブとか初めて知りましたw
そのうえでこの水景を作ると言うのはまだまだ、発展途上でデジタルの手が及ばない新たな表現方法なのかな?と思いました。

私には、分からなかったのですがこれまでカツキ顧問はこの事をおっしゃっていたのでしょうか?
色々なクリエイターさんやデザイナーさんがいるのに(←両方は同じ意味で良いのでしょうか?使い分けもまだ良く分かりませんw)今もなおこのコンテストに参加しない方が多くいるという事でしょうか。

様々なデザインが色々な形で大衆に普及している現在、今後水景はどのような形で大衆に浸透してくことが考えられますでしょうか。

何か質問だらけになってしまいましてスミマセン<(_ _)>
それでは失礼いたします。
| eno | 2017/02/26 11:12 PM |
>enoさま

>そのうえでこの水景を作ると言うのはまだまだ、発展途上でデジタルの手が及ばない新たな表現方法なのかな?と思いました。
>私には、分からなかったのですがこれまでカツキ顧問はこの事をおっしゃっていたのでしょうか?

私の理解力の無さゆえ、enoさまの、このことが、どのことかよくわかりませんが、昔はデジタル表現がなかったので、これまでのアナログ表現がデジタルに侵食されるようなイメージを持っていらっしゃるのかと思います。が、現代ではデジタルとアナログはもう分けて考えられないとこまで来ており、それは映画や音楽もそうですが、水景画においても近年の技術革新があってこそ私たちが気軽に創作できるようになりましたし、世界コンテストの最終審査は「デジタル画像」、私たちが水景画と呼んでるその作品は写真作品、デジタル作品であります。ただし、その工程は手を濡らし、山を歩き、どアナログでありますが、それはどの表現分野も同様なのではないかと思います。つまり、ことさらデジタルとアナログをわけなくてもいいのかなと思っておりまが…こんなお答えでいいのかどうなのかw

>今後水景はどのような形で大衆に浸透してくことが考えられますでしょうか。

「アクアリウム」という言葉があります。多くの方は「飼育鑑賞」をメインにしたホビーのひとつだと思われているでしょう。私たちも水槽などをいじっておりますと、お魚飼育を楽しんでると思われます。魚は飼育しているのですが、やってることは絵を描いてることやレイアウト、デザインをしている態度と似ています。「飼育」ではなく「表現」を楽しんでおり、この楽しさが広く伝われば、飼育を楽しんでおられる方が表現の楽しさに気づいたり、表現を楽しんでおられる方が紙やモニターとはまた味わいの違う水槽に気づき、表現からこの世界に興味を持った私たちが、飼育の楽しさに気づいたように「表現」としてのアクアリウムが認知されれば、アクアリウムの世界はもっと広がると思います。それともうひとつ、水景制作には「園芸」という要素があり、植物をインテリアとして楽しんだり、都市型生活の中で自然と触れ合ったりする喜びは避けて通れない未来だと思っております。そのような意味では水草水槽はインドアグリーンとして大衆に浸透してくのだろうなと思っております。そんな未来、公共の場でも絵画や彫刻、いけばなとはまた別の、壁面水草水槽でおもてなし、ということも考えられます。そのとき、その水景をデザインするのは誰か…話が長くなりそうなのでこのへんでw

コメントありがとうございます
| 顧問 | 2017/02/27 8:54 AM |
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